あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
「未来から逆行してきた敵に対して、主人公たちは順行と逆行による時間の挟み撃ち攻撃を行った」
な…なにを言ってるのかわからねーと思うが俺も何を観たのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……
初見時はひたすら圧倒されっぱなしだったので2日続けて鑑賞してきた。
こんなにもポルナレフの台詞が合う映画他にあるだろうか?
個人的にノーラン作品で一番の衝撃を受けたかもしれん。
「新しい映像表現を観た」という事以上に、「新しい概念」を垣間見た。
ノーランの過去作、『インセプション』だと『マトリックス』や『パプリカ』、『インターステラー』は『2001年宇宙の旅』と、観てる間プロットや絵面からして既存の作品が頭をよぎってた。
だが、本作のストーリーの大筋は「悪いヤツが悪い事企んでるから阻止しよう」と超シンプルにしたことにより、ノイズのないフラットな状態でこの新しい概念をダイレクトに体感できる。
これに比べれば宣伝で推されてたジャンボジェットが突っ込むシーンなんて霞んでしまう。
2回観て気になった事は、元々観客にカオスな体験を与えようという意図で作ってるのだろうが、無駄に混乱するところが幾つかあること。
特に"回転ドア"周りの描写の淡白さ。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンにあたる本作の重要なガジェットである回転ドアが劇中何度か映し出されるが、ただの無骨なゲートにしか見えない。
その上、回転ドアをくぐって時間の流れが逆転する瞬間もサラッと描いてるので、初見時は誰がどのタイミングで時間が逆行してるのかマジで分からなかった。(終盤のニールの行動の流れに関しては今もよく分かってない)
でも、スタンド攻撃を受けてる気分は存分に味わえるのでジョジョ好きには堪らないだろう。