April01

TENET テネットのApril01のレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.5
未来から戻っても現在を進行しても時間軸は1つ、ただ現実があるのみ。
What's happened, happened.
起きたことは起きた。(字幕は、起きたことは仕方ない、かな?)
中間地点に到着しながら、始点と終点を全うすることが示唆される。

どうしてそうなった?の問いに、運命と答える人がいる。その答えを反芻しながらも運命とは?と堂々巡りの物思いに耽ることがある。
そんなことを悶々と考えていた時だから、ノーラン作品ながら珍しく全然気乗りせず半ば機械的に観に行った本作の終盤の会話に気持ちがドンピシャとハマって心が揺れる。
病める時も健やかなる時も・・・っていう結婚の契りじゃないけれど、ノーラン監督は、どんな時も自分を裏切らない!相性の良さを再確認。

映画ってこういう風に見ればいいんだな、とも。理解を重要視しないで見る人個人が自分の状況に応じて見えるものが見えて、感じるものを感じれば良く。。。1対1の関係が読書のような心地よさ。

起きたことを起きたこととして冷徹に完結させるリアリストぶりが良い!
エリザベス・デビッキの硬質な美しさも世界観にマッチしている。

ハリー・ポッターのセドリック・ディゴリー以来ずっとロバート・パティンソン愛を貫いてきたことは正解だった!ジェレミー・アイアンズ風味が加味されて良い感じに仕上がってきてる。


Protagonist: Fate?
Neil: Call it what you want.
Protagonist: What do you call it?
Neil: Reality. Now let me go.

主人公:運命?
ニール:好きなように呼べばいい。
主人公:君はどう呼ぶ?
ニール:現実。じゃあ行くよ。
April01

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