塩

TENET テネットの塩のレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.5
巨匠ノーランが魅せる、究極の映像体験。

恐らく今作は、ノーラン史上最も憶測が飛び交う作品であろう。
無駄な説明は端折ってひたすらに物語が展開していくので、各要点を整理していたら間違いなく乗り遅れる。因みに僕は、乗り遅れた一人である。
初回は全てを理解しようと身構えず、映像体験として確と味わって欲しい。

あの映像を一体どうやって撮影したのだろうかと興味を持たずには居られないし、それを含めて何度も観たいと感じさせられる。
映画としては長編の二時間半をここまで魅力的にし、過度に期待が膨らんだ観客をも虜にできる底知れない頭脳と技能に感服。
二回目の鑑賞で漸く時間軸や順行逆行の様子を把握でき、その時の興奮は鮮明に覚えている。

やはり人間の概念を容易く覆してくれるノーラン作品は幾ら見ても熱は冷めない。
ノーラン作品に触れたことのない人にも、是非劇場で体感して頂きたい作品。
塩