かりっと焼いた林檎と柑橘系果物

TENET テネットのかりっと焼いた林檎と柑橘系果物のレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
3.7
時間が逆行する不可思議な現象が起こり、その謎を探るというお話。

冒頭からいきなりオペラハウスが襲撃され
銃痕から銃弾が戻ってくるという不可思議な現象が起こり何が起こってるのかわからないままお話が進みます。
謎が段々明らかになっていく展開はドキドキさせられお話に引き込まれます。

またド派手なアクションや映像が目白押しで時間の概念を新しい捉え方で映像表現されていて見応え抜群です。
映像作品の逆再生はよく特殊撮影等でも多用されていますが、視覚的にかつストーリーのテーマとして逆再生という手法が使われているのがとても斬新で面白いです。

単なるタイムトラベルものではなく
時間の逆行なので「通常の時間の流れ」と「逆行した時間の流れ」が同時進行で行われているので
少々状況を理解するのが難しかったですが中盤で軽く解説があるのでなんとなくはわかりました。
劇中の台詞でもあった様に頭で考えず、直感で理解しろという事なんでしょうか(笑)

登場人物の台詞回しやキャラクターも面白く私的には主人公に協力するロバート・パティンソン演じるニールが特にカッコ良かったです。

時間の逆行というテーマ故に
もう一度見返して観るとそれぞれのシーンがより理解しやすいと感じます。
また、他作品のタイムトラベルを扱った作品を観るとより本作への理解も深まる様にも感じます。

後半からは世界を滅亡から救うという
まるでヒーローものの様な展開になるので少々驚きました。
ある機械を複数集めて完成させると世界が滅ぶ…等も某日本人気漫画の様で
ストーリーの大筋は複雑な様で意外にもシンプルでわかりやすいと思います。




個人的には爆破炎上の様な高温になる現象は逆に低温になる、という時間だけでなく温度まで逆行する点がいまいち理解出来ませんでした。
また自分の鑑賞した映画館の音響が原因かもしれませんが
銃撃音や爆発音、音楽のボリュームがやけに大きく迫力があるというよりちょっとうるさくも感じました。

映像的にとても面白い作品で
時間を扱うSF作品がお好きな方におすすめです。