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ラフィキ:ふたりの夢のMaoryu002のレビュー・感想・評価

ラフィキ:ふたりの夢(2018年製作の映画)
3.5
ナイロビに暮らすケナ(サマンサ・ムガシア)は自由奔放なジキ(シェイラ・ムニヴァ)と出会う。お互いの父親が選挙の対立候補だったが、2人は意気投合し、やがて友情は恋愛感情に変わっていく。しかし、同性愛は違法で邪悪なものと考えられ、彼女たちは行き場を失っていく。

テーマは何度も語りつくされたものだけど、ケニアという国特有の雰囲気によって新鮮さを強く感じた作品だ。

全編に渡って服装だけでなく、道具も建物もすべてがカラフル。
陽の光が差し込む映像が多いんだけど、そのなかで戯れる2人の姿が美しく、キスシーンなんかはめちゃめちゃロマンティック!
暗闇の中でのリンチの映像との対比が鮮やかだった。

同性愛が法律で罰せられるだけでなく、家族からも友人からも非難の対象となり、母親にすら “悪魔に憑かれてる” って言われるなんて切なすぎる。
希望を感じさせてはくれるけど、あそこでは幸せに穏やかには暮らせないだろうなー。

一方でケニアという国の素の姿が興味深い。
ある程度、自由も贅沢もあるけれど、鉄格子ごしに売り買いする商店など治安には不安があるし、やはり男性優位な環境だし、どこか閉塞感が漂っていたように思えた。
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