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KESARI ケサリ 21人の勇者たちのBaadのレビュー・感想・評価

4.8
インド映画419本目。

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今はパキスタン領の、アフガニスタンと旧英印インドとの国境地帯の風景もどきを見たくて、劇場に足を運びました。
風景は本物じゃないので現地知ってたら今一ですがやはり山が深く壮大で、映画は意外にもとっても面白かった。

戦闘シーンがインド映画にしてはスローモーションが少な目で見やすかったのと、もともとは 農民出身が主体の雑多な兵士たちの日常生活と戦闘シーンとのつながりが上手で、感情移入しやすかったのが良かったです。砦の兵士それぞれも結構性格や背景が細かく描かれていたのですが、ターバンのせいで顔の区別がつきにくかったのが残念と言えば残念。

映画全体がシク教とは何ぞやを説き起こす形になっているのも珍しくて勉強になりました。イスラムの平等主義をさらに徹底してインドの風土になじませたのがシク教なのかな、と私なりに理解。

パンジャーブ地方が舞台、とか、パンジャーブ人が主体の映画だと必ず出てくるバングラ踊るときに出てくる太鼓が肝心のシーンで出てきたりすると、おお、となりましたよ。つーか兵士たち、休息時間にこん棒もって踊ってたりしましたね(笑)。

シク教徒は髪を切らないそうなんですが、それが結構効果的なシーンで出てきたり色々と細かい・・・

それに反して、パシュトゥーン族の方は今は国境すら接していないからどう描いてもクレームつかないだろう的なけっこう適当な描写なので多分冒頭の女性追っかけてのシーンも史実ではないんだろうな、と思ってみてました。
あ、でも一番イケメンでかっこよかったのはアフガン側の黒い服着た族長だったのでそれなりにバランスはとれてるかも?

何故だかわからないんですが、私はこの映画、「バーフバリ」後半や「バジュランギおじさん」よりもじわじわと面白かったです。近くでやってればリピートしちゃうかも。

予備知識なしで見てもそこそこ面白いですが、戦闘シーンの好きな人や、バンジャービーとかシク教徒が好きな人には特に楽しめる映画だと思います。

(2019/8/23記)
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