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イップ・マン 完結のおはうちのレビュー・感想・評価

イップ・マン 完結(2019年製作の映画)
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スコット・アドキンスが『フルメタル・ジャケット』のハートマン軍曹パチモン感ある楽しい演技で分かりやすい悪役。見せしめに木人を焼くのも楽しい所。イップマン戦前に黙々と屈伸しながら準備運動する姿がツボでした。

ブルース・リーがカメラを通して記憶された映像から偉人になっていった。カメラを通してイップマンを記憶に残す私的な人物の配置とタイミング。そんな私的な人物にブルース・リーが含まれているのが熱いです。

シリーズのベストバウトで最後を締めるのは観客に記憶を思い起こさせる物だから感慨深くて、木人を叩く音を記憶しているから感動する仕掛け。

格闘シーンが一対一の平場が多くて情報量があまり無い、絵的には同じシチェーションが多くて、手数も少ないのでイマイチ。アクションの設計とシナリオとの親和性が薄かったです。

ブルース・リーが正にストリートファイトをする路地裏の美術なんかはパッと見で良し。しかし、空手家が腰に刺してるヌンチャクがチラチラと見え隠れして、期待が膨らむように見せないのが上手くない。どうせ奪って使うのは目に見えているから期待させてよかった。

襲っている最中にハサミで頬っぺたを切っちゃった自業自得の加害者側の子は、移民局の父さん呼び付けて不当に捜査するなんて酷い展開から登場しないのがモヤモヤします。この子との因縁にケリが付いていない。

バスの中で整髪しているのが目新しかったです。丸めた紙を受け皿にするのも見たことなかったと記憶しています。
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