これはなかなか素敵な話ですね。できれば最後に○ちゃんが登場して終わるのかと思ったんですが、そうはなりませんでした。ちょっと不完全燃焼な作品でしたが、これはこれで良かったです。
松重さんと北川さんは安定感のある演技で、安心して見てられます。特に松重さんはヤクザ映画などの強面なイメージを一新しましたね。すごく柔らかい感じで飄々としていて良かったです。北川さんは女優さんだなという印象ですね。さすがだと思いました。
脇を固めるのは伊藤さんや濱田さんなど実力者揃いですね。あとサウナのシーンでも松重さんと濱田さんの背の違いが実感できますね。あといろんな笑いを誘うために下ネタとまではいきませんが、精子にまつわるギャグが出てきますね。あの辺りはいかにも映画という印象です。そして、あのラーメン屋のシーンは店主が無駄にテンションが高くて現実味はありませんでした。
題材がちょっとゾッとするような話だとも思ったんですが、やらしくもなく中盤以降のノリがスポコンのようなモノで、良い精子の育て方のような話です。そういうのが苦手だという方にはオススメできません。
まあ、ジャンル的にはドラマになっていますが、列記としたコメデイですね。ドラマのようなシリアスな流れは後半になってからなので、特殊なコメデイでありきたりなドラマになっています。
それから、ロケーションが良かったですね。とにかく桜が綺麗で自粛ムードの中、映画館でああいう桜を見たいなと思いました。
まあ、最後は物足りない感じでしたが、1組の盧の離れた夫婦の妊活によって絆が試される作品です。なかなか良い話でした。