RAY

ひとよのRAYのレビュー・感想・評価

ひとよ(2019年製作の映画)
3.9
“生きるひとよ”


白石和彌監督作品。今回も公開初日に観てきました。
素晴らしい作品でした。心に何かがじんわりと滲んでくる様な。そんな感覚を覚えました。


人生のこれまでで、忘れられない経験をしたことはありませんか。
それがあなたにとっての大きな分岐点になった様なことはありませんか。

僕はあります。


この映画は、とある家族の分岐点と人の心を描いています。
どんなにちぎれそうになっても、それでも繋がっていられるものはあるのか。
それは何なのか。
様々な問い掛けがあります。


最初に質問をしました。
僕はあると答えました。
出会い、別れ。生や死。
その経験は確かに“過去”なのかもしれない。
だけど、その過去からずっと、まるで糸を引っ張り続けてきたかのように、今に繋がっている。

引っ張り続けた糸の強さをいつか知る事になると言うことを、この映画は伝えたいのではないでしょうか。


佐藤健さん、鈴木亮平さん、松岡茉優さん、田中裕子さん、音尾琢真さん、佐々木蔵之介さん、それ以外の皆さんも、彼等は幾つかの一夜を越える毎に人を教えてくれました。
素晴らしい演技だったと思います。

最後に、白石和彌監督。
映画『狐狼の血』で魅了されて以降、白石和彌監督作品を毎回楽しみにしてきました。
そして今回、素晴らしい作品にまた出会う事が出来ました。
白石和彌監督作品と言うことだけで期待値が高くなってしまうのですが、それでも、素晴らしい作品だったと僕は思えます。

同時に多くの方の感想を聞いてみたい作品でもあります。
生きる意味、人の意味、何か気付かせてくれるはずです。


観ることが出来て本当に良かった。
RAY

RAY