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スケアリーストーリーズ 怖い本の708のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

若さゆえの愚行が惨劇の始まり。

「サマー・オブ・84」あたりを観てても思うのですが、ジュヴナイル系ホラーって、入っちゃいけないところに入ったり、触っちゃいけないものを触っちゃったり、やっちゃいけないことをやっちゃったりするからこそ、ホラー的な物語が進行&成立するわけですが、それがある種の茶番っぽく思えてしまうんです。予定調和というか。そういう若さや青さが超苦手なんだけど、この作品もまさにそんな茶番な流れでした。

度を超えた悪ふざけ、大人の忠告は無視。何かあっても責任は取れず。若者特有の向こう見ずで身勝手で無謀で、悪ふざけなバカっぽさが元々苦手なので、ステラが幽霊屋敷から本を持ち帰った後の惨劇の数々は、自業自得としか思えませんでした。なんで立ち入り禁止とされてる廃墟に勝手に入るのかなぁ。なんで勝手に本を持ち帰るのかなぁ。なんでいきなり他人の家のオルゴールとか許可なくいじるのかなぁ。廃墟に入ろうと提案する友達にNOと言えば、意気地なし呼ばわりされるあの感じも超苦手。そして、意気地なし呼ばわりされたくないからって、自分の意志を捻じ曲げちゃう弱い奴が多すぎ。ちなみに僕は「ハイハイ、意気地なしで結構ですよ」って断固拒否する子供でした。

ひとり一話ずつ物語の通りの惨劇が起こるのですが、市川崑監督「悪魔の手毬唄」を思い出しちゃいました。でも、どうも自分の中でしっくりとはまらないんですよね。と思ったら、脚本にギレルモ・デル・トロの名が。あぁ、納得。元々は彼が監督するはずだったらしく、クリチャーのデザインを担当しています。
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