松井の天井直撃ホームラン

スケアリーストーリーズ 怖い本の松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

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☆☆☆★★★

〝 霊柩車を見たら笑ってはいけない、次に死ぬのは貴方かも知れないのだから〟

奇しくも、映画フアンから評判を浴びる『ミッドサマー』とは一週遅れでの公開となった本作品。
あちらがアートホラーとするならば、こちらは王道のホラー映画と言えましょうか。
次の展開が読めないのが『ミッドサマー』ならば。登場人物達の台詞や行動を通して、「あ?次に殺されるのはコイツだ!」…と、丸わかり(´Д` )

その怖がらせ方も、突然ドカーンと来るのが如何にもB級ホラー感を漂わせていて、普通に観ていると「本当にもうどうしようもないな〜!」って感じではあるのですが…。
なかなかどうして、これがソコソコ面白いんですよ〜( ^ω^ )

先ず時代背景が1968年に設定されている。
画面には何度もテレビ画面にニクソンが映っていて。アメリカが当時のベトナム戦争の泥沼化に対し抱えていた闇がそこはかとなく漂う。
映画に映らない当時の出来事としてググッてみると。この1968年3月に、ベトナムで米兵がソンミ村を虐殺。4月には、あの公民権運動の中心的な人物だったキング牧師が暗殺された事で。全米各地でアメリカの大義だったベトナム戦争だったのが、一気に反戦運動が高まる中で、11月にはニクソンが大統領選挙に勝つ。
そんな時代背景を考えると。直接映画とは関係ないながらも、なかなか興味深い作品でもありました。映画史的には『ナイト・オブ・ザ ・リビング・デッド』が誕生した歴史的な年でもあるんですね〜(u_u)
映画自体も。当時の雰囲気から、小道具に至るまでしっかりと再現されていたのが好感触でした。

グロ描写はソコソコあるも、それ程…ではありました。変にキモいクリチャー達は、如何にもなデル・トモ印と言えましょうか。ある意味で笑えるキャラクターだったかも知れません。その辺りは批判されてしまうのかも?…と。

映画の中身は全く1968年とは関係なく。別に現在でも良さそうだったのですが、クライマックスで…。

あ〜なるほど! デル・トモやりやがったな〜!

まさかまさかの『君の名は。』のパクリ案件発覚!
クライマックスでの幽霊屋敷で、過去と現在に分かれての対決場面。今まさに同じ場所にて2人は同じ恐怖と対峙している…。
最後はちょっと都合が良すぎる気もしないではないですが、観ていて楽しかったから良きです。
でも、流石に口噛み酒まではパクれなかった様ですなあ〜( ˘ω˘ )

(そのシ◯ューに入ってる)「わたしの◯◯はどこ〜〜ー!」

2020年2月29日 イオンシネマ板橋/4