BOB

デッド・ドント・ダイのBOBのレビュー・感想・評価

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)
3.4
ジム・ジャームッシュ監督のゾンビ映画。

平和な田舎町センターヴィルがゾンビたちに侵されていく。

"This is definitely going to end badly."

シュールでオフビートなゾンビコメディ。一般的なゾンビ映画を期待すると確実に肩透かしを食らうが、ジム・ジャームッシュ監督作品として観れば楽しめる所が多いのではなかろうか。当然物足りなさは残るが、ジワジワくる笑いもあった。

ソンビ映画だが、ホラー演出、緊張感共に皆無で、のほほんとしている。ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』へのオマージュやメタ的なツイスト、俳優イジリなど、盛大にふざけ倒している。物質主義や消費社会への皮肉も込められていた。

無駄遣いなようで、無駄遣いじゃない豪華俳優陣。この脚本で無名の俳優ばかりだったら見るに堪えないだろう。

ビル・マーレイ&アダム・ドライバーのほのぼの保安官コンビ。えらいちっちゃい車に乗ってはる。トランプ信者の保守的なおっさん役に我らがブシェミ。『キル・ビル』のユマ・サーマンを想わせる、死体安置所勤めのティルダ・スウィントン⚔️。都会から来た若者役にセレーナ・ゴメスとオースティン・バトラー。特に、セレーナ・ゴメスの使い方が贅沢すぎる!好感度が上がった。

喋るゾンビたち。金と引き換えに魂を失った人間たちと同様、彷徨い歩く。正に『The Dead Don't Die』。斬られると、血ではなく塵灰が出る所も面白かった。

"Ah, Star Wars. That's good fiction."

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