「ストレンジャー・ザン・パラダイス」のハンガリーから来た従姉妹エヴァでお馴染みのエスター・バリントを、35年ぶりにジャームッシュ映画で見れた時点で素晴らしい。
共和党支持者のブシェミが飼ってる犬の名前がラムズフェルドだったり、アダム・ドライバーの車のキーホルダーがスターデストロイヤーだったり、ロージー・ペレスの役名がポージー・フアレスでティルダ・スウィントンの役名がゼルダ・ウィンストンでややこしかったり、色々な小ネタはクスクス程度には面白い。
しかし、本筋はハッキリとゴミ。ゾンビ映画のデタラメで無茶苦茶な面白さみたいなものには全く無頓着で、ただゾンビ映画の形を利用しただけ。アホ映画としての面白さすら微塵もないのは絶望的。
確かにここ10年20年くらいのジャームッシュは物質主義批判/デジタル批判の、アナログ志向でシンプルな人生を説いた映画ばかり作ってるし、昔からゾンビ映画は資本主義や大量消費社会を批判しているといわれているから、そういう意味では両者の親和性はあったのかもしれない。
しかし、それそのものズバリをトム・ウェイツの口から言わせちゃアカンでしょ...。普通にダサいよ。
まあ、こういうこともあるわな。