かこじ

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのかこじのレビュー・感想・評価

4.0
どんでん返しのスリラーを見たいと思って何の気なし見たら、大当たり。

ベストセラー小説を世界向けに翻訳するために、情報漏洩しないよう、厳格なシェルターに各国の翻訳家を集める。
概要を聞くと、なんかパッとしない気がする。
でも、漏洩の犯人捜し、原稿を盗むサスペンス、と観客の緊張感を緩めない作りになってる。

時系列差し替えを多用する語り口も上手い。
翻訳者たちのお国柄を生かしたユーモア、サスペンスは翻訳家を題材にした作品ならではで面白い。

そしてラストの種明かしは、あの有名などんでん返し映画に匹敵する。
ほぼネタバレになってしまうので、映画名は言えないけど。
こういう風に、ラストで伏線が一気に回収される映画、ホント大好き。

プルーストの「失われた時を求めて」は長いので読んだことないけど、分厚いから読書以外にも重宝するよね。
かこじ

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