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9人の翻訳家 囚われたベストセラーのnewのレビュー・感想・評価

3.5
ミステリー小説「デダリュス」完結編を世界で同時に発売するため、洋館の地下室に9か国の翻訳家が集められる。彼らは外部との接触を禁止され、毎日20ページだけ渡される原稿の翻訳作業に没頭していた。ある夜、出版社の社長のもとに、「デダリュス」の冒頭をインターネットに公開したというメールが届く。そこには、指定時間内に金を支払わなければ次の100ページ、要求を拒めば全てのページを流出させると書かれていた。

ある一冊の出版物を巡るミステリー。
「インフェルノ」の出版の際に流失を恐れ翻訳家達が地下に隔離されて翻訳を行われたという秘話から生まれたストーリーらしい。
本作の見どころはもちろん、ラストに起こるどんでん返し。もちろんこのどんでん返しには意外性もあって驚かされたのでミステリーとしては良い。
しかしながら、キャラクターの心情や行動が大雑把にしか描かれていないので、、ドラマ性が希薄である。展開にも若干無理がありそうだし、ちょっと期待はずれだったかも…。ストーリーが良いだけに残念。
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