Mursh

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのMurshのレビュー・感想・評価

3.1
サスペンス好きが頑張って作ったヨーロッパの密室サスペンス。

一生懸命見ている人を驚かせてやろうという意気込みが空回りしている、そんな残念感が否めない映画。

誰がどう仕掛けているのか、それを楽しむ映画であるが、全体的にテンポも悪く、ネタバラシ展開が始まった後もイマイチ痛快感がない。

また、不要なキャラもおり、誰にも感情移入できないところも要因。

社長のキャラ設定も甘い上、せっかく閉鎖的な空間なのにそこに魅力がない。

アメリカ映画としてスッキリとシンプルにリメイクすれば見やすくなるかもしれない。
というか、日本のドラマとして半沢直樹のようなあからさまな濃キャラに練り直せば十分楽しめそうであった。

そこまでつまらなくはないし、A級映画に入りたい気持ちも伝わってくるが、「仕事はできないが出世欲の強い人間があげてくる報告書」みたいな感じである。
Mursh

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