なつこ

さくらのなつこのレビュー・感想・評価

さくら(2020年製作の映画)
3.6
仔犬のさくらが家にやってくるところから始まる、家族の物語。
明るく温かく、円満だった家族が歪んでいく。事故、妹の壊れた愛、間に合わなかった謝罪…。

原作が大好きで、普段は読んだら処分してしまうんですが、初版で買った「さくら」は今でも本棚にある。
なので、逆に映画を観れないでいました。

でも「犬部!」でちえちゃんのファンになってしまったので、本作のさくらがちえちゃんだと知り鑑賞🐶

テーブルの下で喧嘩する両親を見てるさくらちゃん可愛い〜www後半ペタンとしつつ、お父さんが指さしたタイミングでひゅって顔上げて天才か!さすがです♡

さすがと言えばキャストですね。
永瀬正敏ほど、ふらりと家出して嫌味なくふらりと戻ってこれる父親はいないと思う(笑)

吉沢亮と北村匠海が一緒にお風呂入ってるとか、眼福以外のなにものでもない✨w

あと子役。一役の子、どこかで見たと思ったら「おいしい給食」の佐藤くんじゃん!۳( ̥O▵O ̥)!!「おいしい給食 卒業」上映館少なすぎる...😭すいません脱線しましたw

朝食の時間、子供にあっけらかんとセックスの説明をするお母さんは寺島しのぶにしか出来ないし、この家族の明るくて幸せだった頃を象徴する好きなシーンです。

お父さんの同級生が言った「愛のある嘘をつきなさい」って、素敵な言葉だなぁ。
生きていく中で、嘘をつかないなんて無理だもの。つくなら、自分も苦しい愛のある嘘を。

そしてミキ。秘めた想い、嫉妬、過ち、兄の不幸をむしろ嬉しそうにしている、この作品における彼女の違和感は、小松菜奈の名演だと思う。
罪悪感すら素直に表せない彼女がおかしくなっていく様や、今現在もその事実を受け入れられてないことも、お墓参りの彼女を観ただけでわかる。終盤車の中で想いを吐き出すシーンまで、ミキという人間を体現した小松菜奈はまるっと素晴らしかった。

原作付き作品としては、かなり良かったと思う。

ひとつだけ言いたいのは、主題歌東京事変は違うでしょ!!!!!
東京事変は好きだけど、あまりにミスマッチすぎるわ…。邦画のこういうところがアカンのよ...。
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