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わたしは光をにぎっているのJINのレビュー・感想・評価

わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)
3.8
『四月の永い夢』の中川龍太郎監督×主演・松本穂香ということで気になってた。
予告編で「大切なものが終わる時あなたはどう向き合いますか?」と問われる。
これは今の自分にとっても常日頃から問われてる問題。
なので、とても興味深いテーマだ。
当然向き合うにはその先のことも考えてしまう。
今までの生活がガラリと変わるのだから。
それに立ち退きの問題は自分も経験している。
また、今ならこのコロナ禍で否応無しに大切なものを終わらせなければいけない人達も多いのではないだろうか?

この作品に登場する人達が一体どんな風に向き合って考えてるのかは、あからさまに語ることはないので、映像でその演技を見て推測するしかない。
松本穂香演じる澪は、どうも東京の空気に馴染めず不器用で自分の感情を言葉にするのも上手くないので、見ていてだいぶ野暮ったい。
そんな彼女がどのように自分の居場所を見つけようとするのか?
その変化を見ていくのが面白かった。
エチオピア料理店が気になったなあ。

澪をとりまく下町の風景にやたらとそそられるものがあったなあ。
再開発でこうゆう日本の雑多な部分の風景もどんどん失われて行ってるのかもしれないね。
長年住み慣れた場所も、いつ誰かの都合で奪われるかもわからない。
変化を受け入れながら生きていくことを考えさせられた。
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