日本で台風というと看板がとんでくるとか道路が水没するとかですが、ワニが街中に現れるとかアメリカはやっぱりやべーなーという映画。
台風によって水没した家に閉じ込められた父とその娘のヘイリー(カヤ・スコデラリオ)。水の中にはワニがうようよいて、さあどう脱出する!という展開。
雰囲気としては、同じく女の子が海の浅瀬に閉じ込められてサメに行く手を阻まれる「ロスト・バケーション」を思い浮かべます。ただ「クロール」が違うのは家の中であり、街中なのであの手やこの手やこんな道具を使ってワニと戦っていく面白さがあります。
でもそれだけじゃなくて、あえて相手の絶対領域である水中へ飛び込んでワニと勝負する展開もあって、ここが盛り上がる。このあたり主人公が水泳選手という設定がうまく生きていて面白い。道具や知恵だけじゃなくて、おまえらと同じ土俵で勝負してやんよ!という萌える展開。必死に泳ぐ人間と、後ろから追いかけるワニとかいう映像はこれだけで面白い。「ロストバケーション」でも主人公がギャンブルに出るところが印象的なので、やっぱり「同じ土俵で」展開は上がるところなのでしょう。
おしむらくは、海が舞台だった「ロストバケーション」は主演ブレイク・ライブリーの水着が堪能できたのに比べて、街中である「クロール」は普段着であり、お色気度合いという点では大きく劣る。それが続編に向けての課題。