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クロール ー凶暴領域ーのkaminarigoro2のネタバレレビュー・内容・結末

クロール ー凶暴領域ー(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

やっぱりアジャはカッコいい監督だ!

主人公所属の水泳チームのシーンから
映画は始まった。
そして画面にこっそり映るチーム名「GATORS(ゲイターズ ※ワニのアイコン)」の時点で
スタンディングオベーション。

ビックリするタイミングで
勿体ぶらずワニちゃんを出すのもGood!

「ワニにリアルさがない」とか
「本物のワニはこんな動きをしない」とか
言ってる輩はドキュメンタリーでも観てなさい。
そんなこと言うのは野暮で、
我々はB級映画を観に来てるのだ!と。

個人的には火事場泥棒のティーン3人組が
全力で殺られるシーンが大好きで、
しかも店内にあるソーセージを「パクッ」とする「ピラニア3D」セルフオマージュをかますサービスっぷり!

アジャはグロやエロも満載なのに、そういった場面で同時に「火事場泥棒はしちゃダメよ」とか、ちゃんと「教訓」を得られる演出をしてるのが偉いと思う。

終盤、父が主人公を鼓舞する一言
父「お前は誰だ!」
主人公「私は最強の捕食者よ!」と返すシーンでは、
俺の中の「ワニ中隊(映画高地戦 参照)」が
「そうだ!俺たちこそワニだ!!」と拳を振り上げてました。

主人公が水泳(リレー)の選手なのも、
親子の絆を“つなぐ”物語の暗示なのかな?
とか、ラストで主人公が手を掲げてるカットが冒頭の水泳のカットと重なるなぁとか、贔屓目に解釈したくなる場面も多数ありました。

わずか90分でこれだけ楽しめたら満足です!アジャ監督にはこれからもどんどん撮って欲しいですね。

ちなみに「クロール」ってタイトルも色々意味があって素敵だと思いました!