Cisaraghi

ザ・ブラザーズ: 人生のパートナーを探してのCisaraghiのレビュー・感想・評価

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アメリカの黒人だからといって、常に人種差別に対して中指立てて"闘うぞ"モードで暮らしているワケじゃないだろうし、多くの人は黒人コミュニティに属してその中で完結した普通の生活を送っているのではないだろうか、という仮説の下に、ネトフリにあったこの映画を見てみた。

お互いをブラザーと呼ぶ、4人のアフリカ系アメリカ人ヤッピー(銀行員、医者、弁護士、そしてプレイボーイ)の話である、とinmdで紹介されている。ロスに住む黒人の勝ち組でhotな30歳間近のイケイケ兄さん4人組が、特定の女性に縛られない気ままで自由な生活と、結婚という形で一人の女性と結ぶコミットメント関係との間ですったもんだする他愛のない恋愛コメディ。登場人物は多いが、ほとんどがアフリカ系アメリカ人。主役の人がイ・ビョンホンに似ているせいもあって、どこか韓国ドラマっぽい。でも、直接的な下ネタ話が多いので、このドラマを韓国で作ったとしても多分ビョンビョンは出てくれないと思う笑。
 
決して貧しくはない中産階級に属する彼らの最大の関心事は、自分のLOVE ライフ。どの人種の異性を相手に選ぶか、という話が出るあたりはマイノリティの映画だなと感じる。何かと言えばすぐ始まるバスケットしながらのブラザートークや、あけすけだけどタメになるシスタートークに彼らの価値観や人生についての考え方が垣間見えてなかなか楽しい。このテーマでドラマを作ったとしたらどこの国でも似たり寄ったりのものが出来そうだが、弁護士なのに"銃声が呼鈴代わり"の物騒な地区に住んでるとか、ラブコメで簡単に銃がブッ放されるところなどに特色が出ている。あと、とりあえず出てくる男女がほとんど皆グラマラスな肉体美を誇る。
 しかし、あえてステレオタイプなイメージに乗っかって笑わせにきてる感がなきにしもあらず。

ドラマとしてはありきたりでB級だろうけど、アメリカ黒人社会の尖っていないありきたりな一面を覗けてかえって珍しかった。でも、2001年の映画だから些か古いかな。

あと、主人公の妹ちゃんがブラックパンサーのシュリちゃんタイプなんだよね。スタイル抜群、アイドル的な可愛らしさと賢さを兼ね備えていて、セクシーじゃない。アメリカ黒人女性のひとつの定型なのだろうか?
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