takeachance

ウォルター少年と、夏の休日のtakeachanceのレビュー・感想・評価

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2003年公開のファンタジーの要素を取り込んだアメリカ映画。
1960年代初頭のアメリカ・テキサスの片田舎が舞台。

原題は「SECONDHAND LIONS(中古のライオン)」
つまり、もう用はなくなった、老いぼれた男たちという意味で、
銃を撃ったり畑を耕しながら余生を楽しむ2人の叔父と、
動物園をお払い箱になったライオンとをかけている。

母親に見捨てられどこにも行き場所がない
ひ弱な少年ウォルター(ハーレイ・ジョエル・オスメント)が
彼らと出会い一緒に生活する中で、愛とは何か、
生きるにおいて大切なこと、信じるべきことは何かを学んでいく物語。

あの陳腐な回想シーンはまだ幼いウォルターの
頭の中の精一杯の想像力で描かれたシーンだから、
あんな安っぽい感じにしているんだな。

母親に見捨てられ、それでも母親がいるモンタナに
真夜中に会いに行こうと試みるウォルターを、
彼のプライドを傷つけずに引き止める彼らの優しさ。

叔父たちがセールスマンを追い払うために立てた
「引き返すなら今のうちだ!」と書かれた看板が、
ウォルターが母親に連れられて彼らの元を去る際には、
「引き返すなら今のうちだ!」の文面の意味が
180度変わってしまうという演出が好き。
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