アクションスターがいつか通らなければならない道がある。
それが《コメディ》だ!!
(↑誰が決めた!?)
ホーム、ラブ、ドタバタ、様々な要素を織り込みつつ進むスーパー(バランス偏りすぎ脳みそ筋肉)スパイが世界を恐怖に叩き込む可能性がある大事件(なのか?)の解決に挑む王道なアクションコメディ作品。
挑むは近年メキメキモリモリ活躍中なデイヴ・バウティスタである。
最初に小難しくなりそうな事を少量だけ言っておきたい。
『こういうスマートなやり方が"ポリコレ"ってヤツじゃないのかね?』
何かにつけてすぐ目くじら立てたり「こうあるべき!」と我を作品に押し付け、それでも面白いならともかく肝心の内容がケチョンケチョンみたいな映画観たりすると正直シンどい時があるが、コレそういうの一切ない(何なら「言われてみれば」ってレベルの)スマートな描き方。
要は《隠し味》なんですよ。
…まぁこれに関してはもう深掘りしないけど。
とにかく「アンタ、良く採用されたな…」級のスーパー脳みそ筋肉スパイという設定が【ガーディアンズオブギャラクシー】でイカしたすっとぼけキャラを演じたバウティスタにハマってますなw
一生懸命生きるシングルマザーとキレ者の子供。対して主人公&相棒(?)含めCIAが事の大小あれど基本お間抜けという王道っちゃ王道な設定からの
〈コメディが"主軸"〉である。
主軸がソッチなんだからvs悪者のサスペンスパートは味付け薄めだが、やる事はやるのでご安心を。
ジョン・ウー監督作【ブロークン・アロー】ばりに
「アンタらもう意地の張り合いであの危険なブツの事どうでも良くなってない?」
ぐらい中盤はサスペンスパートそっちのけだが、戻ればクライマックスにしっかりとロジックも上手に絡ませたアクションを魅せて〆る。
何せ『主軸はコメディ』だから!w
注)ワシ、ブロークン・アロー大好きですよ!念のためw
とにかくキャラの描き方が丁寧だけど話を進めながらだから飽きない(説明的な部分は少なめ)。
コメディパートでしっかりサスペンスパートのアイドリングもしてるので遅めの舵切りをしてもスッと入れる。
コレがしっかり出来てるからサスペンスやアクションパートが多少後ろに追いやられても問題なく楽しい!
それでいてアクションパートにはそのテのジャンル好きならニヤリとする部分も多く、ド派手/個性的ではないが整理整頓されて観やすい演出やカット割り。
コメディだからこそ許せるとはいえ意外に驚くプチどんでん返しなんかもあったり。
飛び抜けてギャグ等のセンスがブッ飛んでるとか「ひたすら笑って内臓よじれたせいで1週間ぶりにお通じが来ました!」みたいな爆笑山盛りエンターテイメントって部類じゃないが
『しっかり楽しい』(←ココ大事)
クライマックスだってマイケル・ベイも一目置くハイパーエクストリームアクションってワケじゃないのに、気がつけば
『頑張れバウちゃん!!』
ってなれる。
コレつまりしっかり映画として構築されてるって事なんじゃないかと。
確かにコメディ比率高めだからアクションに期待してると弱いと感じるだろうが噛み合わせの良さは非常に巧みだ。
ズバリ言って、
ウマいんですよ。
監督の手腕がしっかり分かるウマさ。
最後にはニッコリしながら終われる『気楽に何か楽しい映画観たい!』って人にはオススメな お子様の居る家族皆んなで観ても問題ナシなコメディムービー!
『子供をアクション映画好きにしたい!』という野望をお持ちのお父さん、まだバイオレンスは時期尚早ぐらいの小さい子供なら初弾にコレ使えます!!