Keito

パラサイト 半地下の家族のKeitoのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
3.9
感想

「格差社会が生み出すもの」

人生初の韓国映画でした。
ハリウッド映画とは少し違い、独特で異質な雰囲気でしたが非常に面白かったです。実際に起きている「格差社会」を題材としているので妙にリアル感があり、そして絶妙に気持ち悪くて鑑賞し終えた後は何とも言えない気分になる。

この映画の面白いポイントとして「韓国の社会の実態」を深く描いている所がありますよね。
例え、能力が優秀だったとしても一度失敗したら二度と底辺から抜け出すことは出来ない厳しさと、辛さがこの映画の絶妙なスパイスになっている。
そして映画の作りも魅力的。前半と後半で全く毛色が違うストーリー展開になっている。富裕層家族にパラサイトするシーンはコメディよりだったものの、自分がパラサイトしているつもりが、実は他にも住んでいたことが明らかになる場面から怒涛のホラー展開。見事です...。一瞬たりとも退屈なシーンは有りませんでした。

もしも知らないだけで自分の家に他の人が住んでいるかもしれない...。
そんな恐怖と貧困について考えさせられる異色なサスペンス映画です。是非!

映画情報

解説
「殺人の追憶」「グエムル 漢江の怪物」「スノーピアサー」の監督ポン・ジュノと主演ソン・ガンホが4度目のタッグを組み、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞した作品。

第92回アカデミー賞でも外国語映画として史上初となる作品賞を受賞したほか、監督賞、脚本、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)の4部門に輝くなど世界的に注目を集めた。

キム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていた。
そんなある日、長男ギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことに。
そして妹ギジョンも、兄に続いて豪邸に足を踏み入れる。
正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していく……。
共演に「最後まで行く」のイ・ソンギュン、「後宮の秘密」のチョ・ヨジョン、「新感染 ファイナル・エクスプレス」のチェ・ウシク。
Keito

Keito