ブラックコメディ。テンポ良くて飽きさせず、後味が悪い。
話題作と言われるのは時代性なんだろうな。
職無く暮らす一家の長男が得た、高台の豪邸に住む裕福な家への家庭教師の職。
身分と名を偽りながら、彼は次々に家族に“役”を与え高台の家へと引き入れ、一家は贅沢を楽しむようになるが…
ブラックコメディなミッション的演出に包まれた、搾取する者される者、互いに喰い合う格差の物語。
世相を個々人の家庭単位に反映するなら尊厳が絡んで悲劇に行き着く。
後味がとても悪かった。そういう狙いの映画だとしても。
見終わった後に、このやるせなさは何かに似てる、と感じた正体がわかった。
「天気の子」の貧困と似てるんだ。
子供だけの生活とか、ジャンクが主な食事とか、頼れる大人がいないとか、階層的に抜け出すことが難しい社会的な不自由さ。
そういえば半地下の家に住んでる人も居たしねw