話題なのでハードル高めで行ったけど期待を裏切らなかった。
予想のつかない怒涛の展開に、痛烈なブラックユーモアと風刺のエッセンスがクライマックスの一点に収束して爆発する。
「石」とかは見るからに映画的アフォーダンスが芬々というか、出てきた瞬間から話の中でどう使われそうか想像つくし、個別のネタにはベタなものも結構ある気はするけれど、この完成度で練り上げられると何も言えません。すごい。
深い深い貧富の間の溝を、「臭い」という要素で象徴的に見せるアイデアが良くも悪くもえげつない。戯画化された世界だからこの描写がギリギリ可能なのだけど、これ観て「貧乏な人特有の臭いって確かにある」みたいな自分が何を言ってるのかわかっていない感想を述べちゃう残念な人を炙り出せたら面白い。