このレビューはネタバレを含みます
圧倒、唖然。
前半の仄暗いブラック・コメディから、後半の怒涛の展開。なんだこれはの一言。
前半だけでも十分ハラハラするのに、後半なんか衝撃過ぎてずっと手で口を覆ってた。
「金持ちは優しい」の話のくだりは真理ですよね。大作では清貧が美しいように描かれがちな中、現実を表した会話でした。
キテク一家がつい想いを入れてしまう程、金持ちパク一家は良くも悪くも純粋。だからつい寄生家族に肩入れしてしまいながらも罪が暴かれれば良いのにと思って見てしまう。
反面、全てが上手くいって幸せな姿に隠れた無意識の「貧しさや下級の者への軽蔑」が垣間見える瞬間の何とも言えない感情。
表面上キテク一家が悪として描かれているのに、そうとだけ感じさせないのが私達が生きる現状であるかと。
逆に「貧困を知らない」方々がどう感じてこの作品を評価したのか気になる、というのは性格悪いかな。
しかしこれだけ全てが歪なのに家政婦夫婦の圧倒的な気味悪さ凄かったな。ゴムの描写とか最悪。まだ私はあの夫婦を理解出来ない所にいる(笑)
EXITや神と共に第2章を見た時にも韓国事情などをなぞったけど、正直今の日本だって他人事では無いし、職があっても貧困から抜け出せない日本のがある意味深刻なのかもしれないな、と感じながらエンドロールを見送ったのでした。
余談だけど韓国映画って何気にお腹空く。人の金で焼肉、副業フライドチキン、失恋してジャージャー麺、銀の箸でキムパ、鍋から直のインスタントラーメン……😌
