Taka

パラサイト 半地下の家族のTakaのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
4.9
‪近年、様々な映画が生まれてる「格差社会」をテーマにし、展開を読ませない衝撃的で皮肉に満ち溢れたエンターテインメント性を兼ね備えた集大成な作品が誕生した。カンヌ国際映画祭でパルムドール、アカデミー賞で作品賞や監督賞など6部門にノミネートし、国際長編映画賞(旧名:外国語映画賞)の受賞はほぼ確定と言われているのもものすごく頷ける。観た後だから言うけど、作品賞すら獲ってもおかしくない。それほどの傑作であり、劇薬なのです。‬
‬近年、様々な「格差社会」をテーマにした映画が誕生している。同じくパルムドールを受賞した日本の「万引き家族」も、「アス」や「家族を想うとき」なんてその通りだし、「ジョーカー」や「天気の子」ですらも社会背景として描いてるほどだが、テーマにしてもメッセージ性が前面に出た作品が多かった。しかし、本作は半地下に暮らす家族がとあるきっかけで豪邸暮らしの家族に一人一人が潜入していくというエンターテインメント性が大きく出ており、そこが既に面白い。そして、この映画は起承転転結だ。物語中盤に待ち受ける想定外すぎる展開と皮肉では収まりきらないクライマックスがすごすぎた。やられた…もう、これは皆が口を噤むようにたくさんの人に観て欲しいので自分もそうする。‬
‪その代わりに言いたいのはぜひ目を離さずに映像の数々を見ていただきたい。すごくこの作品は象徴となるアイテムが多い。石、階段、坂、インディアン、雨、桃、血、臭い、計画、上下左右…本当に話の上手さとそれに呼応するショットの数々が素晴らしかった。‬
‬本当に素晴らしかったんだけど、欠点がなかったというわけではなく、オチまでしっかりと描いてるので解釈の余地が生まれないし、それで個人的にはきっかけを作り上げたあの人物について触れなかったので、これを知ったらどうするんだろうと観終わった後、気になってしょうがなかった。

すごく皮肉で自分が感情的なことを生み出したその次にはそれを踏み潰すかのように展開の転がしようの上手さ…誰も別に変に悪いことをしてるわけではない。でも、形のない悪があの家で蝕むように表し始め、それはこの社会が解決できないように蔓延り続ける。少しの感情では表せない劇薬な大傑作でした。‬これはぜひ、様々な人の感想を聞きたい。寄生させたい。‬


1/13 ミッドランドスクエアシネマ 1回目
2/22 ミッドランドスクエアシネマ 2回目