韓国映画のイメージとして、直接的かつアメリカナイズ的な要素を持っていたけど、その中でも婉曲的な部分が特に際立っている。各国の要素を本自体に差し込んで、「韓国発世界」を示唆している部分がある。
いくつかのキーワードを散りばめながら、見えてる景色やシーンが同じ、でも少しずつ時間経過や成熟度を感じさせる描写がたまらない。
一貫して伏線を想起させる上から下へのカメラワークは、地上、半地下、地下の「階級」を匂わせ、その逆転のように見える結末すら、喜劇に思わせる。
オペラやオーケストラとブラックコメディの相性は抜群。