おもしろかったです。期待通りの読める展開と、そこでこっち系かーい!という意外性がうまく織り混ざってるなぁ、と感じました。
貧乏なスラムのシーンと上流家庭のシーンのギャップが不自然でなく、リアルな21世期の都市生活に見えました。なので感情移入しやすかったです。
特に、はじめて豪邸に入るシーンのカメラワークとテンポが好きです。セリフなくして、主人公の心情を表している。「カンヌ取るっぽい」なぁ、とも感じてしまいました。(これは先入観でしょうが。)
ギャグっぽいシーン、お色気のシーン、これが伏線なんだろうな、と匂わせるシーンのバランスも素晴らしいです。
あとキャスティングの妙ですね。着飾れば上流家庭に混ざれるかな、くらいの半地下家族の面々と、いかにも、って感じで綺麗にしてるお屋敷の面々。漫画みたいなバランスが、見ていて安心します。
そんな中で隠しきれない「下流の匂い」がある、というストーリー展開は、とても考えさせられるものがあります。観る人それぞれに、この半地下ファミリーをどう感じているのか…観た人と語りあってみたいですね。