このレビューはネタバレを含みます
『幸せ 少し 頂きます』
半地下に暮らす失業中の家族が、高台の豪邸に住む裕福な家族にパラサイト(寄生)し、貧富の差を描く。
万引き家族、ジョーカー、パラサイト、
国は違えど誰もが興味を持つ格差社会の話。
2020年初映画にして、ベスト1になりえる作品。
キャッチコピー大好きな私、
映画を観終わったあとの『幸せ少し頂きます』が響きすぎて言葉にならなかった。
前半は、半地下家族が高台家族にパラサイトしていく様子をテンポよくコミカルに描いていく。
兄→妹→父→母と、家族の連携プレーに思わず見入ってしまった。
キャンプ中に豪邸で寛ぐシーンは、このまま高台家族が帰ってきてしまうのではないか!?と良い意味でハラハラして、正直そのままコミカルに終わって、結局半地下に戻るみたいな話なのかなと思っていた。
話はそこで一転。
情景=心情で、強く降り続ける雨のなか、突然の訪問者によって喜劇が突如に悲劇に。
高台、半地下、だけにスポットを当てていると思ったら、更に下の「地下」にも家族がいたのだ。
予想外の展開が続いて2時間以上の映画が一瞬だった。
3家族の描き方が上手すぎて、
特に半地下のお父さんの感情は表情・言葉から凄く伝わってきた。
世界観に入り込んでしまうくらい作り込まれたセット、テレビでパラサイト特集が放送されていて、半地下の住まいは実際にゴミを置き臭いや汚さを演出したそう。
総評、素晴らしい映画だった。
自分の文章力が少なくて、上手くまとまらないことが凄く悔しい…
この映画を観た方は、是非インターナショナル版のポスターを見て欲しい。
観たからこそわかるシーンのポスターになっていて、ぞわっとした。