このレビューはネタバレを含みます
展開はだんだん見えてくるのだけど、印象的な場面が多くていちいち心に引っ掛かる作品。うまくまとまらないので以下雑感。
・寄生する家族が増える度に家族の食事が豪華になっていく“わかりやすさ”
・(おそらくもとから貧しかったわけではない)父が、追い出された使用人に気遣うと(おそらく貧乏暮らしの方が長い)娘が「他人の心配するんじゃない」と反論する場面の悲しさったらない。いちばん強かで覚悟が決まってるのがいちばん若い娘なのがねえ。
・貧乏人からの搾取で生活する金持ちを崇拝し、貧乏人同志で金持ちのおこぼれを奪い合う残念さ
・雨が山手高級住宅街を下って下町の半地下に流れ込む場面を観て(これがトリクルダウンか…)などと思った
いちばんショッキングなのは、ラストシーンでの主人公の妄想(いつか大富豪になって…)が叶う日が来ないことがわかりきっているのに悲しくなったあとのエンドロール!に出てくる大企業の名前!冷や水かけられたような気分になった。