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パラサイト 半地下の家族のクロフネのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
4.5
 韓国の格差社会を分かりやすくシンプルに、かつ娯楽作品として映画化したように感じた。
 露骨なのは、主人公家族の住む家とパラサイトされる家の立地に高低差があること、主人公たちが自宅に帰る際にはずっと坂や階段を下っていくのに、自宅のトイレは腰より高い所に位置している。また、自宅では窓から常に人を見上げるしかない。

 話は基本的にコメディとして作られている。主人公家族が書類や身分、経歴を偽造して寄生していく犯罪行為が行われているのに、寄生される家族の反応と相まって、どこか可笑しく見えてしまう。

 観ていくうちに、この映画がどのように終わっていくのかを思い始めた途端に、一気に映画がフェーズ2に移行していってから、どんどん勢いを増して面白くなっていった。
アカデミー賞で脚本賞を受賞したのは納得できた。

 また本作はシネスコで上映されており、明らかに劇場での鑑賞を前提に作られている。横長の画面で見せされる半地下の家や、豪邸、冠水など、
大画面なほど、楽しめることは間違いない。
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