パラサイト 半地下の家族のきよのネタバレレビュー・内容・結末

最初は笑えて、後半はショッキングな展開だった。話の要点はジョーカーと同じ引き出しに入るかな。

匂い、また恐らく石にも、下層で生きる者のアイデンティティを持たせた作りが面白い。
匂いなんて自分では気付けない。気付けても、どうにもできない。
石、長男のセリフに｢石が自分にくっついてくるんだ｣というようなセリフがあった。夢の中、お金持ちを目指すと決めた時に石を川の中に置く描写もあった。やはり石も、半地下の家族には地べたが近いというアイデンティティの描写なのだろう。

どんなに上の人間を演じてみたって、染み付いて取れることのないアイデンティティ。"象徴的"だ。
下層の人間が這い上がることの難しさに思いを馳せざるを得ない。エンドロールで流れる歌にまで、その世界のリアルが胸になだれ込んで来るような感覚を覚えた。

ほか、メモ。後半の豪雨の後、貧富格差の描き方がエグくてよかった。地下のぶっ飛んだ人役の演技がうますぎた。地下の家族と半地下の家族に同族意識があるのが切なかった。富豪の息子から富豪にバレるか？と思わせておいて、違ったのもよかった。
最後の夢、どの時点からが夢だったんだろう...？父は生きているのか？疑問。