映像と音楽の芸術性が高い作品。
韓国の貧民街で暮らす家族が金持ちの家に取り入っていく話。
トイレの上でタバコを吸う姿、酒と血が混じり合う光景など、具体的に書くとネタバレになってしまうものの印象に残る場面が多かった。音楽や効果音の演出も絶妙で、映画館で観るべき作品だった。
ただ、この作品はギャグとして捉えたらいいのかシリアスなものとして捉えたらいいのか迷ってしまった。
前半と後半で転調したように思えるけれど、ギャグとして見るなら少々重すぎるし、シリアスなものとして見るには展開に矛盾が多すぎた。
友人が帰ってきたらどうするつもりだったんだろう?主人公は一目で惚れるほど魅力的か?
と所々に疑問を持ってしまった。
とはいえそれらを踏まえても非常に満足のいく作品だった。今年の作品賞を取るのも頷けた。
作品全体に新しさと美しさが感じられる名作だった。