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パラサイト 半地下の家族のRIOのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
4.5
第92回アカデミー賞最多4部門受賞の、歴史に変革をもたらした快挙の一作。

建物の構図を上手く絡めるロケーションの使い方や、場面ごとのカットに合わせた音響効果と画面構成、
そして、経済格差を象徴するメタファー的な表現が散りばめられてる。

なにより凄いのが、”匂い”の演出。
唯一画面越しには映せない表現なのに、しっかりと伝わってくる。
それが、物語のキーワードであり、伏線の一部になっているのはなんとも秀逸です。

その匂いを含めた、起承転結のすべてのシーンが伏線になっていて、それらを見事に回収していく様は爽快さすら感じます。

興味深い会話劇の中に、天気の変化を取り入れながら、次に何が起こるのかを予感させ、緊迫感溢れるハラハラドキドキのサスペンスフルな展開に観客を引き込む。
ポン・ジュノ監督の見事なまでの手腕に、ただただ感服です。

さすが韓国のスピルバーグ。
彼は本当に天才だ。

正直、殺人の追憶やグエムルの時ほど、とんでもないものを見てしまった感は無かったし、ポン・ジュノ色も少し薄い感じもしたんだけど、
ブラックコメディとして純粋に面白いし、エンターテインメントとして素晴らしい。

ジョーカー、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド、マリッジ・ストーリー、ジョジョ・ラビット、1917、
そして、パラサイト。

20年に一度の当たり年と言われた2019年は本当に傑作だらけの豊作年でした。

個人的に、作品賞はワンハリにとって欲しかったけど、アジア映画として初の受賞なので素直に嬉しい。

前年度パルム・ドールを受賞した万引き家族に続いて、素晴らしい日本映画が世界に轟くことを願っております。

第92回アカデミー賞
個人的にこうなってほしかった部門(願望)

作品賞
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

監督賞
クエンティン・タランティーノ
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・
 ハリウッド」

主演男優賞
ホアキン・フェニックス
「ジョーカー」

主演女優賞
スカーレット・ヨハンソン
「マリッジ・ストーリー」

助演男優賞
ブラッド・ピット
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・
 ハリウッド」

助演女優賞
ジェニファー・ロペス
「ハスラーズ」

長編アニメ賞
「失くした体」

国際長編映画賞
「レ・ミゼラブル」

脚本賞
「パラサイト 半地下の家族」

脚色賞
「ジョジョ・ラビット」

衣装賞
「ジョジョ・ラビット」

視覚効果賞
「1917 命をかけた伝令」

メイクアップ&ヘアスタイリング賞
「スキャンダル」

撮影賞
「1917 命をかけた伝令」

編集賞
「1917 命をかけた伝令」

美術賞
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・
 ハリウッド」

作曲賞
「ジョーカー」

歌曲賞
「ロケットマン」

音響編集賞
「フォードvsフェラーリ」

録音賞
「アド・アストラ」