【ネタバレ厳禁、光と闇の渦巻くジャンル特定不能な傑作!?】
自分の良くない食わず嫌いが発動してアカデミー賞を受賞されるまで観てませんでした笑
語るまでもないですが、ストーリーとしてはタイトルのとおり半地下を住まいとする家族が、しばらくその日暮らしの貧しい生活を送っていたところ、長男ギウが友人より家庭教師の紹介をされた。
その生徒は彼らとは真逆の生活を送るいわゆる富豪。その豪邸での家庭教師をきっかけに、これまたタイトルのとおり"寄生"していく。
順調に"寄生"は進んでいたが、ある時に見つけた豪邸に隠れた闇と対峙することになり、あらぬ方向に物語は及んでいく。。
まさに"半地下"というのが、この映画の象徴だったかのように感じました。
光と闇。光が強すぎると、そこには同時に巨大な闇が潜んでいる。
貧富の格差、この映画でいう光と闇はシンプルにここにあり、それが非常にのしかかる、そんな作品に思いました。
ラストもそうでしたが、やはりそこに至るまでに刷り込まれた生き方というか、マインドみたいなものはそう簡単に変えれない、そしてある時に抑えてた感情というものは想像以上のかたちで爆発するんだなぁと。
また、映像で特徴的に思ったのが、天候がそのシーンの家族の心情を表してたようにも思います。雨のシーンは印象に残るし、対照的に物事がうまくいく時には晴れのシーンが目立ち、感情の動きも視覚的に捉えられたのかと。
浸水のなか妹のギジョンがトイレの上でタバコを吸うシーンはエモかったなぁ笑
そして観終わった時の感想として、「これジャンルで言ったらなんなんだろう」という感覚。
前半はコミカルな内容も多く、ダークコメディな感じで進行しますが、後半はもはやコメディなんて言ってられない、どちらかというとサスペンスみたいなシリアスな内容で、感想がうまく言語化できませんでした。実際に観たの2週間以上前で今やっとレビュー書いてるくらいです笑
唯一謎だったのは、最初に友達からもらったあの石。最後も割と重要な要素を担ってたけど、あの石がやはり家族に吉兆も凶兆ももたらしたというこのなのだろうか?
何か意味があるのだろうけど、知識がなくて悲しいですが最後まで理解ができなかったポイントでした。
とにかく、すごくインパクトのある作品だった。ストーリーの展開や社会問題と直接向き合う内容など、アカデミー賞たる強さを感じる作品でした!
ただ、ここまで褒め倒すようなコメントしといてですが、楽しめるかはかなり個人差がある作品だと思いました。
個人的に観終わった時の感想は、映画としてはいい作品だったけど、人に薦めるような作品ではないなぁ。アカデミー賞とってから観たくせにそんなこと言うなよって感じですよね笑