ホイットモア大統領

パラサイト 半地下の家族のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
4.2
ぼく大統領、高みの見物。

誰一人触れてないと思うけど(笑)、このタイトルである以上、俺の中ではどうしたってロドリゲス監督のド傑作『パラサイト』がチラついちゃうんですよ!!!

だから本作がカンヌを取った時、「寄生虫映画がパルムドール!?」「いやまさか…」て1人せめぎ合いをしてました。実際、劇場の席に座って最初の30分までは、3%ぐらいの希望を胸に抱いてました。

違いました (๑˃̵ᴗ˂̵)っ☆

それにしても、トントン拍子で話が進んじゃう奥様には笑ったw トントン トントン ヒノノ…
世の中、普通に考えてこんなもの誰が買うの?誰が騙されるの?て思う時があるけど、そうしちゃう “感覚” の人が本当にいるから成り立っちゃうんですよね…

でも、(生まれつきの二代目や御曹司を除いて)富裕層=少数派は常人と “感覚” が違うからこそなれるのであって、そこには並々ならぬ努力も存在しているはず。

本作では半地下の家族がそんな富裕層にパラサイトするわけだけど、その家に隠された秘密がわかると…いや、そもそもその発想に至る時点で悲しいかな、だから彼らも “他と同じ半地下人” なんだなと納得してしまう。
その一方的ではないバイアスの掛け方が、ポン・ジュノ監督は上手かったのかもしれない。

それでもメッセージ性や世相の反映、アカデミー賞作品賞・パルム・ドールに値するかは別として、終盤ディザスター・ムービーになったり血塗れ阿鼻叫喚になったりと、いつもの “クライマックスにやりすぎる” 韓国映画でもあったので、単純にエンタメ作品として楽しい!!

(富裕層の)子役2人をこの作品に出演させた家族が我が子目当てで観たと思うんだけど、ガッツリ弄る「時計回り」のシーンにはどう思ったんだろう…笑