ぴよまろ

イソップの思うツボのぴよまろのネタバレレビュー・内容・結末

イソップの思うツボ(2019年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

友達がいない女子大生とその一家である亀田家、一家そろってタレント活動を行う兎草家、父と娘とでヤクザの手伝いのような仕事を行う戌井家、その3つの家族の秘密と複雑に絡み合う人間関係を描いた、群像劇。

「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督、助監督の中泉裕矢、スチール撮影の浅沼直也の3人が、共同監督として作られている、少し異色な作品。3人によって並行して制作されているためか、物語が散らかったまま終わってしまった、もったいない作品でした。「カメラを止めるな!」のフォーマットだけを使って違うことをやろうとした結果、そのどれもが中途半端になってしまった印象です。徐々に複雑になっていく人間関係だったり、謎が深まっていく時間は面白いのですが、そこからの展開と説明がくどく(VTRで説明はちょっと。。。)、敵役も印象に残らないので、何と戦っているのか分からなくなりました。また、演技もわざとらしいというか、舞台演劇っぽい大仰な演技なので、リアルさを感じることができない点も残念。

上田慎一郎作品の面白さは、大どんでん返しではなく、作ることの楽しさだったり、家族愛だったりなはずなので、共同監督とはいえそのあたりが全く出ていないのがとてももったいない作品でした。
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