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イソップの思うツボのKHのレビュー・感想・評価

イソップの思うツボ(2019年製作の映画)
3.6
いやー、どーしたもんだろ。悩んでいるのは、ネタバレを押すか、押さないか。

いーや、押さないでやってみるとするか。
どーせ俺のレビューなんて長いから『続きを読むボタン』を押して後半まで見なきゃ結局ネタバレしててもバレやしないだろう。
と思ってあえて冒頭を長めに書いてあるので、
まだ作品を見てない人はとりあえずまだ平気です。

この作品を、予備情報入れずに見てる人はまぁ、そのまま見てみてよ。きっとこー思うはず。

『なんか、面白くないわけじゃないんだけど、ドタバタしてて、なんか無理矢理話を作って行った感じがするなぁ』

それもそのはず、この作品は他の作品とは圧倒的に違う点がある。
それは、監督が三人いると言うことだ。

まぁ見てれば気がつくよね。普通監督が三人もいたら。
なんでだろ?って、

さらにこの作品は3部構成に分かれていて、

さらに『亀』『兎』『犬』の3家族のそれぞれの物語に分かれているのだ。

つまりは何が言いたいかと言うと、えぇ、そのまんまです。

三人が順番にこの作品を作っていってるのでは?と言う事になります。

いや、知りません。なっているんだと思います。僕が思うに、いや、なってないんだとしたら恥ずかしいわ。
ちがいますけど?とか言われたら。。

そのつもりで続けます。

なんか、ちょっと前にテレビのバラエティかなんかで、
芸人がそれぞれ考えたコントみたいなのを数珠つなぎでストーリーを作っていくみたいなことやってたけど、
本当にそれがよく分かると言うか、まさにそれと言うか。

多分ある程度決まったルールみたいなのはあったんじゃないかなーとは思う。

おそらくはイソップ物語の1つでもある『兎と亀』の話。

作品冒頭、今後の展開も含め、その後にどーとでも解釈をすることが出来るほどにぶっちゃけ

『なんもない』のである。

正直言うと、ベッタベタすぎて逆にそんなことでは終わらないだろうなと思わざるを得ないほどである。
映像自体もなんか露骨に白がかっててふわふわしてるし、

しかしそれも中盤この作品の毛色がガラッと変わる。

おそらくこのタイミングで監督もチェンジしてるのでは?と思いたくなるほどに、

まぁネタバレボタン押してないし一応は伏せて置きますが、新たなキャラクター『犬』が出てくる。もう兎と亀のルールなんてほぼなくなる。まぁなくすとしたらここのタイミングしかないというタイミングで、

そして作品の終盤に、

突然入るド派手なタイトルテロップ。

もう間違いなくここで最後の監督が出てくる訳だが、

もうこっからはなんでもありになってしまった話の構成に辻褄を必死で合わせていくというか、
若干のとんでも展開になっていき、着地していくのである。

なのでこの作品に関しては野暮な批評は辞めます。
これは監督が映画を題材に全く新しい挑戦をしているので、
この作品をとやかく言うのは
挑戦していることそれ自体を批判している事になってしまうので、

なので、はっきり言います。素晴らしかったです。面白かったです。もちろんその挑戦にも感動しました。

思いついててもやれる人
やれない人がいると思うが、もう他の誰がやろうとしてもこの三人のパクリになるだけです。

その先駆者を批判しては日本の映画はいずれ死ぬと思うので、

前に松本人志が『さや侍』でやったような、主役に映画だと言わずに撮影したということを少し思い出しましたが、

それに近い実験的挑戦だったように思います。

俺は誰が何を言おうとこの作品は素晴らしい映画だと思います。

一度も見たことないと思われる役者陣も、しっかり記憶に残る演技をしていたと思うし、

カラクリをわかりやすく作ってるとも思います。
カメ止めでハードルが上がってるとは思うタイミングでこの作品は全然負けてないし、
この先もクリエイティブなチャレンジをどんどんして欲しいなと思いました。
オススメです。

(まぁ後々、監督三人による音声ガイドというか、コメンタリーを見たらまんまそーでした。ごめんなさいレビュー書きながら聞いてたので、もしDVDを借りて見てる人はその辺も見とくとよくわかります)