ねまる

るろうに剣心 最終章 The Finalのねまるのレビュー・感想・評価

3.9
日本に今、佐藤健と新田真剣佑という俳優がいて良かったなと思う仕上がりの本作the final。

どんなに優れた原作があっても、どんなに優れた作品の続編でも、
この2人、今作では新田真剣佑がいなければ、製作することは無かったかも。
時に、佐藤健に勝るほど、表情も、アクションも輝いていた。美しかった。

列車のシーンの足技、回し蹴り、刀捌きが見えないほどの殺陣。
しばらく忘れられないだろうな。
ラストバトルにあえて音楽を使わず、刀の音だけで演出するのも、あの2人だからこそのやり方。

ストーリーとしては、ちょっと甘いし、
剣心と巴の物語the beginningを観終えてようやくこの作品を纏められるのだろうと思っているけど、
7年の時を経て、久しぶりに映画館でるろ剣を観れた映像のトーンや音楽、懐かしいキャラクターの数々が嬉しいんだ。

江口洋介の咥えタバコ、
伊勢谷友介のロングの羽織り、
土屋太鳳の身のこなし、
あの人のケンケン、、、、
どの人のアクションも、それぞれの性格が現れていて、かっこいいったら。

左之助はもう死んじゃうから、それ以上やめてと思いつつ(笑)
左之助や薫や恵や弥彦の暖かい仲間たちのいないthe beginningへと時が戻る怖さもあるし、
雪のように儚く美しい巴を演じる有村架純の映像を見せられて、その作品が傑作なのであろうことを簡単に思わせる回想シーン。

登場人物は変わりながらも、同じ作品の道筋を行く、あえて後回しにした前日譚を、
より怖く、より楽しみになるばかりですね。
ねまる

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