2015年の1作目から、2年毎に続編が作られ、この「3」で、取りあえずは一旦の完結。ディズニーの名作に登場するヴィランの子供達を主人公にして、新しい世代の目線で善と悪を描くという、野心溢れるコンセプトが特徴だ。
ディズニーチャンネルのスペシャル・プログラムとして作られた作品なので、低予算感が漂っているのが難点なのだが、この3作目では、船上のシーンを無くし、うまい具合にごまかす術を得た感じ。
そして、音楽とダンスという二本柱をこれまで以上に前面に打ち出す事で、実に力強い作品になっている。鎧の戦士が踊り出すシーンとか、ありそうで無かった感じで鳥肌!
ヴィランズの子供達が主人公という事で、2010年代のティーンが好むであろうEDM、ラップ、ロックのテイストを取り入れた音楽が、これまでの王道ディズニー作品と一線を画していてオリジナリティ抜群。
何と言っても本シリーズの監督は、かつてマイケル・ジャクソンのツアー・ディレクターを務め、ディズニーでも実写映画「ニュージーズ」や「ハイスクール・ミュージカル」を手掛けてきたケニー・オルテガという事で、ダンスを通じて若者の躍動感を描かせれば右に出る者はいない。
アメリカのティーンはこんな凄いプログラムをテレビで観ているのだから、音楽やダンスの世界で若い才能が出てくるのも十分にうなずける。今はディズニープラスもあるので、日本の子供達にももっと観てもらいたいと思う。