青山

Shock-O-Rama(原題)の青山のレビュー・感想・評価

Shock-O-Rama(原題)(2005年製作の映画)
1.9

看板おっぱい女優と喧嘩別れしたクソ映画製作会社の社長が新たなおっぱい女優を発掘すべく送られてきた短編クソ映画を観まくるっていうクソオムニバス。

邦題は『最恐絶頂計画』。
そもそもがクソパロディシリーズでしかないクソ映画のクソ邦題を又パロったクソがクソしたみたいな映画みたいなクソです。

まず、作中作が出てくるまでの枠部分の導入がやけに長い。世にも奇妙な物語で例えるとタモリが15分くらいうだうだ喋ってるみたいなもん。

くだらんタモリの語りが終わってみると始まる作中作1本目が「借金男vsミニ・エイリアン」(ちゃんとしたタイトル知らんから適当に付けました)。
あまりにちゃちくてフリーソフトで作れそうなCGが逆に可愛い短編ですが、内容については特に感想が思いつきません。ちっちゃくてすばしっこいエイリアンはゴキブリのメタファーでしょうか?
なんでもいいけどおっぱいが出てこないしクソだわ!と思ったら、作中作が終わった後で制作会社のおっちゃんも「おっぱいが出てこないしクソだわ!」ってゆってた(そんなら最初から入れるな)。

かようにあえてクソな短編をぶち込んでおいてクソだと自己言及するクソすぎるメタ視点に失笑していると、作中柵だけじゃないんだぜ!と言わんばかりに作中現実でも短編っぽいシークエンス「愛と哀愁のゾンビ」(ちゃんとしたタイトル知らんから適当に付けた)が始まります。
ここでも追うゾンビと追われるおっぱいヒロインの役割の反転や、ゾンビであることの哀しみといった微妙にメタ的な話からの、ヒロインとゾンビの恋人同士のような楽しそうな戯れにほっこりしたりと、まあここはそれなりに楽しめました。

続く「欲情するナイトメアは」(ちゃんとしたタイトル知らんから適当に付けた)は、本作の中では一番ビジュアルセンスが光る短編。
いきなり全裸になってくれるのに全然嬉しくない感じの主人公にうーんと思っていたら話が進むにつれおっぱいガールが増えていって見事なおっぱいを披露してくれるのでおっぱい見たい欲はギリ満たされました。
また、悪夢の世界に入り込んでしまうというお話をちゃちいエフェクトでやってるのが、一周回......ったりもせずに普通にダサすぎてゴミ映画としての謎の愛着が湧きます。
魔物の胎内のような実験室のビジュアルや、黒幕(?)である怪物の造形などもイカしてる。ゼロ年代の作品のはずが「バスケット・ケース」とかを彷彿とさせる古き良き味わいがありますね。はい。


で、一応枠部分には戻ってくるんですけど、枠物語にしてるわりに特にそっちで綺麗なオチがあるわけでもなく、クソみたいな終わり方なんだけどなぜか主人公だけ「決まったぜ」みたいな感じを出してくるのが痛いですね。例えるのも難しいけど、最後にタモリが出てきてドヤ顔ででんぐり返しして暗転するみたいな、「なんなの?」以外のあらゆる感想を封殺される終わり方でした。

そんなわけで、グロ描写はそれほどでもなく、おっぱいはそこそこ出てはくるけどエロく撮れてないから汚く見えるくらいで、ストーリーもつまらんわりにちょいちょいドヤってくる、クソ、またはうんことしか言えないうんこでした。
うんこコレクターの方には超オススメです!
青山

青山