よどるふ

新感染半島 ファイナル・ステージのよどるふのレビュー・感想・評価

3.2
列車という限定された空間におけるストーリーテリングのアイディアが冴えていた前作と異なるオープンな舞台。“娯楽”として扱われることで、恐怖の対象ではなくなったゾンビ。損なわれた部分以外の美点を見つけるのが難しい。

「後方からはゾンビの群れ。前方には障害物」という危機を回避するカーアクションが「横に延びている道へ逃げる」だったときのガッカリ感。「横への逃げ道がない」と思い込んでいたこちらが悪いのか。少女のドライビングテクに感心する心の余裕がなかった。

前作から4年が経った本作に“安全圏”が存在しているところも、今の個人的な気持ちにはフィットしない。本作を観るにあって前作(『新感染 ファイナル・エクスプレス』)を予習として観る必要はないつくりだけれど、前作を未見ならばそちらを薦めたい。
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