えむ

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのえむのレビュー・感想・評価

4.0
とにかくチャーミングで軽快な卒業コメディ。
評判良くて気になってたの。

良い大学へ行くのを目標に勉強ばかりして、ほかの遊びや楽しみを全部バッサリ切り捨てて目標達成達成したのはいいけれど、いざ蓋を開けてみたらば他の子たちもみんな高校生活を楽しみつつ、ちゃっかり良い大学に受かってる。

私の青春何だったんだー!と、卒業前夜にして、その切り捨てた時間を取り戻そうと奮闘する…って話。

流石ガリ勉だけあって、遊びやちゃっかり要領や友達との繋がり方なんか知らないから、最初はもう力技でパーティー会場にたどり着こうとするんだけど、それが事件を巻き起こしてはドタバタが続く。
会場に着いてからは同級生たちの意外な素顔を知ったり誤解が解けたり。
でも最後はやっぱり事件。

何が面白いかって、出てくる高校生たちも大人たちもみんなキャラが濃い!
結構エグいことやってても、アメリカ特有のあっけらかんとした明るさでカラッと笑えるのです。

その中で、お互いを知るほど実は悪いやつじゃないって分かったり、優しさや弱さが見えたり、共感できるとこが見つかったり、あっという間にひと皮もふた皮もむけていって、卒業式のシーンでは、卒業生のみんなとひとつになってるのが感動的。

青春ものってもの凄く分かりやすくコメディに徹してたり、或いは古めかしいプロトタイプが多い気がするけど、海外ドラマのような軽いノリと現代っぽさも相まって、なんか新しくて、でもバランスが良いと感じた。

シンプルに楽しめるし、ああ、キッチリやってたことより、バカやって失敗もしたダメな経験の方が想い出深くなったりするよね、って、共感できる所は結構誰にでもあるんじゃないかな。

関係ないけどタイトルのブックスマート、Books・Martだとばかり思ってたんだけど(図書館籠もりするような本の虫って感じで)、BOOK・SMART(知識ばかりで賢い=ガリ勉)なんだってね。
ひとつ賢くなった。笑
えむ

えむ