ごまだんご

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのごまだんごのレビュー・感想・評価

4.0
遊んでばっかで勉強してなさそうな奴が推薦とかで良い進学をする
これ、あるあるですよね。高校生の頃僕はこういう人を見てムカついてました。まあ、真面目に頑張ってた人からしたら腹が立ちますけど、推薦も才能ですからね。こういう要領が良くて生きるのが上手い人が将来的には幸せになるんですよ。知ってます。
でも、だからってそいつが悪人とは限らない。こっちが勝手に「悪いやつ、怖いやつ」って壁を作っていただけなんですよね。
このように、周りの人は怖くて自分を馬鹿にしてる人だらけだって思い込んだりもするけれど、そんなに悪い人はいないんだよってことをこの映画は教えてくれます。
「かぐや様は告らせたい」の石上くんの体育祭のエピソードに近いものを感じました。
鑑賞後は最高に幸せになれる青春物語です。終わり方も好き。
親友って最高だな。

最後に監督インタビューを引用しておきます。凄く素敵だったので。

インタビュアー:
『ブックスマート』の新しさは、あらゆるものが当たり前に存在する感覚が全体を貫いていることだと思います。象徴的なジェンダー・ニュートラルなトイレの場面でも悪役は登場しませんが、悪質なホモフォビアやファットフォビアを映画から除外することは意識していましたか?

オリヴィア・ワイルド監督:
そういった冷酷さを取り除くということは、毎日自分に言い聞かせてきたことでもありました。悪役を登場させ続ければ、観客はどんな物語にも悪人がいるんだと思い込んでしまう。そうすると、人生においても絶対どこかに悪人がいると考えてしまうと思います。初めて観る人は本作でも、誰が悪人なんだろうと探しているんですよね。それが興味深いです。モリーが経験するのと同様に、トイレのシーンでも誰かが意地悪なんじゃないか、だから自分を守らなきゃいけないみたいに思ってしまうかもしれないけど、みんなそれぞれ自分の人生を生きるのに必死で、彼女に対抗する敵はいないのです。なので、もう少しみんなリラックスして、自分を他から守らなきゃいけないという気持ちを緩めることができれば、いろんなチャンスが生まれてくると思います。・・・

https://i-d.vice.com/jp/article/935m3v/interviewbooksmart-olivia-wilde-interview
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