ちゅう

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのちゅうのレビュー・感想・評価

3.8
バカをやって恥をかいて絶望に突き落とされて、ほろ苦くてそれでも美しく甘い。
青春はどのような形であれ、人生の最高の瞬間の一つだと思わせてくれる。

行動しただけ何かを得れるという感覚は歳を重ねるほど擦り切れていってしまうものだけど、何かを得るためにがむしゃらに行動するところを見ると勇気が出る。


始まって10分ぐらいまでこのままこのノリについていけるかなって心配になったんだけど、主人公のモリーがガツンとやられてから一気に主人公二人に好感が持てて微笑ましくなった。
“book smart”と題されている通り、勉強ばかりして世間知らずでそれゆえ同級生達に高慢な態度を取っているモリーが、自分が愚かだったと思ってからの行動が素直で清々しかった。

陰口を言ったり言われたりして険悪になったりするんだけど、若さ特有のカラッとしたところがあって気持ちがいい。
最終的にやな奴が一人もいなくなってる。
学校にはいろんな奴がいて、人間だからイケすかなく思ったりするんだけどきちんと関わってみるとそうでもなかったなんてことはいくらでもあるし、そういうのは信じていたいと思う。

女性二人の友情を描いた作品をあまり観たことなくて、あけすけなセリフと独特のノリで最初は面食らったけど、多様性を擁護していて凄いことは凄いと素直に認めるアメリカの良いところの出た良作だと思った。
ちゅう

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