今年ベストにいれている人も多かったので、遅ればせながら、後追いで鑑賞。
[あらすじ]
高校の卒業式前日、学生生活を勉強に打ち込むことだけに捧げてきた仲良しコンビのエイミーとモリー。
他の同級生を見下すことで、自己を正当化してきた彼女たちだったが、とあることがきっかけで、その間違いに気づくことになる。
悔いを残さないべく、彼女たちが考えたアイデア、それは、同級生が集まる卒業前夜のパーティーに乗り込むことだった。
[感想]
そこそこ、期待値が上がっていたにも関わらず、しっかり楽しめた青春映画。
下ネタ多めのアメリカンコメディと見せかけて、絶妙な伏線回収と後半に畳み掛ける感動展開といった抜群の脚本力、見終わったあとには自然と愛着をもってしまう大量のキャラクターたち。
個人的に、これまで観たアメリカ青春映画の中では、(好みはさておきw)最もクオリティが高い作品でした。
[アメリカの学園物として]
学園内で、若干、距離をおかれている主人公コンビという『glee/グリー』的導入で始まりつつ、目的のパーティーへ向かうため、他のパーティーに潜り込むという展開の楽しさは、複数のパーティーが登場した『アメリカン・スリープオーバー』にも通ずるもの。
正直、娯楽性に振りきった作風ではありつつも、ひたすら楽しそうな役者陣の演技には、ずっと観ていたいほどの魅力がありましたし、クライマックスの感動展開には、ホロッときそうになりました。
[レインボーな世界観]
おバカコメディの系譜を踏みながらも、LGBTQや人種問題といった視点を加え、多様性を重視した世界観も印象的でした。
これまでのアメリカの学園ものだと、娯楽性はあっても、その点を深く意識していないものが多く、本作では、その点が現代ならではの作品だなぁと思いました。
[おわりに]
サイレント映画並みの顔芸ヒロイン・モリーなど、登場人物の魅力がひたすら飛び抜けていた本作。
そのため、なんなら、高校卒業後の物語も観ていたいなぁと思えるほどには、楽しい作品でした。