R

罪の声のRのネタバレレビュー・内容・結末

罪の声(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

Filmarks試写会にて鑑賞。
大阪の新聞記者・阿久津(小栗旬)と京都のテーラー・曽根(星野源)がそれぞれに35年前に起きた未解決事件を調べ始めるところから始まる。
同じ事件に対して1本の糸の端と端を手繰り寄せていくように進んでいた2人が、ある時点で出会う瞬間の高まりたるや。
登場人物が多く、それぞれの関係が事件をめぐって複雑に絡み合ってはいるものの、見せ方や説明も丁寧で(かといって不自然さもなく)真実がすべて明かされるラストに爽快感すらおぼえる。
原作未読なのでどこまで野木脚本のエッセンスかは分からないけれど「エンタメとして消費しない報道のあり方」「事件が起きる時にいつだって悲しみに飲み込まれ蔑ろにされるのは弱者」というような野木節も突きつけられ、ただの未解決事件エンターテインメントで終わらせない、胸の中にしこりとして残るような作品でした。

個人的には「アンナチュラル」でラスボスとも言える連続殺人犯役だった尾上寛之さんが今回は初めから終わりまで真っ直ぐ善良な、いち市民、いちテーラーであったので安心しました(笑)
R

R