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HOMECOMING: ビヨンセ・ライブ作品のAKALIVEのレビュー・感想・評価

5.0
【Beyoncéの『Black Is King』(2020)を"誰もが"乗り越えるための予習⑥】(これで終わり)ーーー

{100云十年前の伝説のシンガー、ビヨンセって誰だろう?ーー脳内チップでINTERnetと思考が直結された高度な未来社会の検索にまったくヒットしないので、困り果てた未来人の脳内メモより、2XX0年}

今後100年間は歴史に残るにちがいない 稀代のブラック・アーティストの 最高傑作芸術。

2018年の【Coachella Valley Music and Arts Festival】伝説の2日間について映画が語り直したのは まさに"Homecoming"ということだった。始まりは2016年のキャリア最高傑作『Lemonade』だった。南部を舞台にしているのに多種多様なジャンルを包含させたアルバムでした。全てのです、全ての女性への応援ソング。今後50年は絶対にマストです。thank u, next. DJ Khaledがやる気満々にアドリブをかましたことから通称〈Beychella〉と言われる件のパフォーマンスは、その2年後。ヒトは2年間でここまで高みに登るのだ、ということを知った。黒人としての「ルーツ」回帰。その「ルーツ」がどこなのかわからないという苦しみをこのヒトは乗り越えた。翌年、ライヴ&ドキュメンタリーとなってオーディエンスのもとに戻って来た。そこで語られたのはパフォーマンスへの絶対の信頼。虚飾を脱ぎ捨て、心身の躍動をオーディエンスに届けること。それはヴァイブスだ。それは可能性だった。世界のどこに暮らす市民でもODORERU。なるほどね、黒人としての「ルーツ」回帰…ではなかった。彼女は極東の島国に暮らす私にも芸術の橋を架けた。Beyoncé最大のチャームはリファレンスの多さだと思っている。彼女が投げ掛けるテーマも多い。私自身にとってはClint Eastwoodと並ぶ最大のロールモデルの内の1人だ。Clint EastwoodはBob Dylanと同じ《神は沈黙する》の🗂フォルダに入れておこう。BeyoncéはFerris Buellerと同じ《騒騒しいキャッチボール》の🗂フォルダに入れておこう。いやBob Dylanもリリックで畳み掛けているし、一聴すると《騒騒しいキャッチボール》の方じゃないの?と。という意見が出るなら、感覚の差かな、という気がしています。(身体的言語も含む)広義の言語のdynamismの視点から、静かに語りかけるヒトと、祝祭的に呼びかけるヒトとに分けてみます。ま、無理にですが、そういう分類をしてみる。

Beyoncéの『Homecoming (stylized as HΘMΣCΘMING』(2019)とJohn Hughes監督の『Ferris Bueller's Day Off』(1986)とを接続出来たのは収穫だった❗️

個人的に2020年度のぶっちぎりのNo.1
複雑な愛の物語/映画、Ari Aster監督の『Midsommar』(2019)についてこの流れで書くと何らかの気づきがあるかもしれないので少し書きます。

「愛」か「文化・伝統・慣習」か、という2項対立を持ち込まなかった気がしています。あの映画に存在していたのは、対立構造が次第に無効化されていく素晴らしさと快楽。優れた表現というのは、スクリーンの前にいる時に、受け手が社会的な束縛から解き放たれる感覚になるモノ。それが確かにあった。

すなわち、人生の祝祭🌼🌸💐
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